どうしても眠れないので、TAROさんと息子だけで参加に変更しようと思っていたキャンプへ。
こてつは興奮状態でヒュンヒュン言いながらうろつき、落ち着かない。
3頭とも耳を掻き毟り足をナメ続けているし、インディの気配の残る場所から離れようと思った。
テントと犬3匹を車に詰め込んで会場に付くと・・・
隣のテントサイトに、ウエスティがいた。
インディの死を知っている同行家族が、私の引きつった顔を心配そうに見た。
TAROさんが「呪いだ。」と、やるせない表情でつぶやく。
こてつはうれしそうに尻尾を振り、息子は今にも泣きだしそうな顔である。
山間のキャンプ場で、川のせせらぎを聞きながら焚き火をしていると、
見事な月が出た。
いつも小次郎と遊んでくれる少女が、ススキを取ってきてくれていた。
きっと、山に入ってオナカがいっぱいになれば眠れると思っていたが、
月を眺めながらかなり遅くまで大量のアルコールを体に入れても、
酔っ払うこともなく、眠気もこないまま、日付が変わろうとしていた。
皆寝静まった静かな山の中のキャンプ場。
消えかけた焚き火。
川の流れ続ける音。
やっと、涙が出た。
そして眠れた。