車の中で大人しく出来ないワンコの相談はとても多い。
R134号線が渋滞すると、散歩中車の中から吠え掛かられることも多い。
このブログに出てくる犬たちは、全て大人しく乗っているように躾けた。
仔犬で来ようと、成犬で来ようと、初めから出来る犬など居なかった。
特に成犬たちは全て「まったく車の中の振る舞いを知らない」状態で、
バックシートに載せたとたんに車内を飛び回り、気になることがあれば吼えた。
ラブは初日に車酔いで吐き、こてつは初日クレートごと乗せたので大丈夫だったが、
2日目にクレートなしで乗せると大騒ぎして叱られて、大人しくなったと思ったら吐いた。
こてつの車酔いは少しの間続き、今も給餌と排泄のタイミングによっては吐く。
悪い犬がいるわけではなく、飼い主がその犬を知ればコントロールできる。
だけど、間近でこの犬たちの変化を見てきた相棒だって今悩んでいるのだ。
NANAはクレートごとなら車中吼えることも鼻鳴きもなく大人しい。
が、怖くてバックシートに「ひょいと乗せる」ことができないという。
さて、ポーチュギーズ・ウォータードッグのベティさんである。
彼女が、あと2日で生後6ヶ月目に入る日までに車に乗ったのは2回。
クレートにいれ、兄弟犬や同伴犬とショー会場へ。
さすがにホビーブリーダー、2回だけと言っても捨てワクチンをして最適な時期に連れ出している。
初回犬舎訪問で日暮れまで話し込んだ内容から、
その日私は折りたたみケージを持っていったが、
生まれて初めて一頭で運動場に出されたベティさんは屈託がない。
まだリードにもなれておらず、踏ん張って動かないが抱き上げても逆らわない。
こりゃ、ブリーダーを信じようとそのままバックシートに載せた。
運転の邪魔をしないか?と心配するブリーダーのために、一応シートベルト用ハーネスをつけ、
「少しこの農道で教えてみて、怪しいと思ったらシートベルトするので大丈夫。」
いきなり車中係留したり、シートベルトで自由を奪うのはあまり得策ではない。
初回から「抱っこ」や「まったく自由」よりはマシだけどね。
そう言って、車のアクセルを踏むとキョトンとしていたベティさんが騒ぎ出したが、
運転席ではなく遠ざかる犬舎に鼻を鳴らしている。
当たり前の行動だろう。
犬舎が見えなくなると、運転席に興味が移ったようなのでトレーニング開始。
ちょうど「大人しくじっとしている」ことにベティさんが決めたころ携帯電話がなった。
・・・犬舎から「忘れ物~」(笑)
犬舎に戻って私だけ車から降り、忘れものを受け取る。
ベティはすでに立ち上がることもせず、ブリーダーと仲間を見て静かに尾を振っていた。
「これなら、大丈夫だね。」とブリーダーも安心してくれた。
再出発しても、いつも我が家の犬を乗せている時のように「まるで犬などいない」感じ。
途中2回のトイレ休憩をしながら、アクアライン・首都高・第三京浜。
NANAのいる横浜に寄って、第三京浜・横横道路で我が家へ。
翌日はこてつと一緒に「バックシートにポイ」で平塚。
その後も、買い物だ・東京の実家だと、一頭だったり2頭だったり3頭だったり、
夫の運転だったり息子も一緒だったり、バックシートに他人が乗ったり・・・。
ぜーんぜん、荷物のように放っておいて平気。
「そんなものだ。」と覚えてしまえば、それまで。
実は、ナニゴトでも同じで良くも悪くも犬は「知らないことはやらない。」
大騒ぎをしていた成犬で来た犬たちも、知っている人間に都合の悪いことの半分は、
「状況とルールが変わった」と知るとやめて、自分により利のある方を取る。
利がある方と言っても、車の中で食べ物を与えれば車酔いの原因になるし、
逆に興奮を煽ってしまうので逆効果だし、ましてオモチャを褒美にもできない。
かといって・・・
信じられないことだが今年は道路交通法違反になるトレーニング法まで耳にした。
チョークやスパイクカラーで犬を動けないようにヘッドレストなどに固定して助手席に乗せ、
動いたら爆音の出る小さなスプレーで脅かして、
「ノー」と言って「ノー」に結びつけると言うのだ。
マジか?
我が耳を疑い、お口ぽっかーん。
在米日本人の方のアイディアだそうだ。
ちょっと待った~!!
日本の道路は狭く細かく危ないじゃないか!
ってことで、片手運転・わき見は基本禁止なのである。
千手観音より、阿修羅像向けだねと仲間内では「酒の肴」になっているのだが、
急ブレーキで犬がどうなるかに話が及べば、犬好きだけに皆暗くなる。
BMW車の犬用シートベルト衝突実験
我が家の車は、シートとシートの間を塞いであって、(ベンチシート状態)
犬はバックシートで「伏せ」だ。(オスワリもダメ)
慣れたらシートベルトを余裕を持って着用したり、バックシート足元にいるようにする。
もちろん、クレートごと車載しても騒ぐことはない。
がさつな人間なので、細かくアレダメ・ソレダメではなく、
「車でアブナクナイのはこう!」と教える。
シンプルなほうが犬に親切だから。
それにしても、謎の爆音スプレーだ。(笑)
日本での講演会では「シーザーミランも使ってるはず!」と言っていたとも聞く。
たぶん、アメリカンブラックジョークとか言うヤツだとは思うが、(マジだと思いたくない)
殆どの犬が数回で馴れてしまったそうだし、(それが私の知ってる犬だし)、
シーザーミランのDVDや本には、そんなものを使っていないことがちゃんと書いてある。
ってか、そこそこ犬を知っていて書いてある通りにすれば「なるほど」な結果が出る。
信じてスプレーを購入した方たちの前で、スプレーはいらんのよとやって見せたら唖然。
ついでに、「個人名@オリジナル・ナンチャラリード」は、
か~なり昔からもっと安価で品質の良いものが国内でナンボでも売っている。
ショー関係者ならみなさん持ってるし、最近はネットでも手軽に手に入る。
あなたの犬のブリーダーがホンモノなら、使い方は無料で教えてくれるだろうし、
私もン十年前から使っていて皆さんに使い方を教えている。
ちなみに米国在住の友人は、
米国のホームセンターで国内の三分の一価格程度の品を見たそうだ。
年明けにまた来日するらしいが、メールセッションはどんどん価格UP。
そのメールセッションを受けるにも、なんだかんだとお金がかかるようになった。
ま、米国で犬のレスキューをやってメシを喰いたいようだから、
日本の阿呆なほどお人よしな飼い主や、オメデタイ保護関係者などは
「良いカモ」なんだろうけど。
「これがアメリカン・ペットビジネスだといい勉強をした。」と皆で大笑いした。
今年の犬客笑売で一番の笑激ネタ。
我が家の犬は、業務用エアコンプレッサーやスチーマーのシューッ!も、
ライブハウスのドラムやシンバルの音にも平気で寝ていて、私の声には反応します。
今年の犬客笑売一番の「激怒ネタ」は・・・
保護犬を引き取って問題行動でお困りの方、お任せください!
で、1ヶ月36万円のボーディングの結果「過去のわからない犬だから」と見捨てた話。
自分の所のスンバらしい犬の群れに一ヶ月混ぜてもだめだったからってさ。
しかも、紹介するのは保護団体が紹介するトレーナーらしい(怒)
え?
それじゃぁ、私がどうするのか教えろって????
本気の人には、教えてますよ~だ。
冷やかしや、都合の良いところだけのパクリは犬に迷惑だから、
こうやってフル・オープンで書くのは嫌なだけ。